こちらのページでは、「気象病」とはどのような症状が起きるのか、またオーソモレキュラー栄養療法とはどのようなものなのか、といった点について紹介しています。

気象病とは？

「気象病」とは、台風の時期や梅雨の時期、急な寒暖差などが発生した場合に体調不良が起きることです。例えば、天気が悪くなってくると頭痛がひどくなってくる、また雨天が続いてしまうと肩こりが悪化するといった場合などが気象病の症状に当てはまります。この気象病は、誰にでも起こるものではありません。そのため、天気が悪くなったとしても体調に変化を感じない、という人もいます。

気圧の変化が関係していると考えられている

以前は気象病の原因が特定できず、不定愁訴や自律神経失調症とされる場合が多かったようです。そのため、対症療法として鎮痛剤などを飲む、という対応を行うことが多く、頭痛薬の服用によって頭痛がひどくなる、というケースも見られました。

しかし近年、こういった体調不良には気圧が関係していると言われるようになってきました。まだ研究が進められている最中ではありますが、「内耳」と呼ばれる部分が気象病と関わりがあると考えられています。気圧の変化が体調に影響する場合には内耳が他の人よりも敏感であるため、乗り物酔いを起こしやすい人や絶対音感のある人なども気象病を訴えることが多いとされています。

気象病はまだ研究段階

現在研究段階にある気象病は、治療がまだ確立していません。これまで気圧の変化で頭痛が起きる場合には、偏頭痛を予防する薬を処方するケースも見られましたが、内耳が関係していることから抗めまい薬が気象病の体調変化に対して一定の効果が見られる可能性も考えられています。

オーソモレキュラー栄養療法とは？

上記でご紹介した気象病に対して、食事などの栄養療法も効果があるのではないか、ということで注目されているのが「オーソモレキュラー栄養療法」です。これは、栄養素を取り入れて体内の細胞を活性化して体調改善を目指すものです。具体的には、「食事習慣の見直し」「サプリメントの摂取」「生活習慣の見直し」の3点を実践します。

食事習慣の見直し

これまでの食事習慣を、個人個人の体調・食事習慣に合わせて改善を図る、というものがオーソモレキュラー栄養療法の1つ目のポイントです。ここで重視されるのが、「血糖値のコントロール」と「タンパク質の適切な摂取」という2点。

ここで行う血糖コントロールでは、単に糖質を制限するのではなく、必要十分な量をとるという点を意識します。また、たんぱく質の不足は疲れやだるさにつながることから、これまでの食事習慣の中でタンパク質が摂れているかに注目します。

サプリメントの摂取

栄養素が持つ代謝トラブルの改善を目的として、ひとりひとりの体調に合わせて高濃度のサプリメントが処方されます。処方にあたっては血液検査も行われます。また、サプリメントの処方のみではなく、点滴治療が行われるケースもあります。

一般的な健康診断では異常がないと診断された場合でも、オーソモレキュラー栄養療法の観点から考えると、栄養素が足りていない状態であるといった人もいます。

生活習慣の見直し

オーソモレキュラー栄養療法では、生活習慣を見直す、ということも行っていきます。見直しを行う理由としては、ストレスを感じることが栄養不足にも影響するため。患者自身には適度な運動やしっかりと睡眠をとる、といったことの意識付けを行います。

オーソモレキュラー栄養療法の効果

オーソモレキュラー栄養療法を受けると、栄養療法により血糖値の乱高下を抑えたり、栄養不足による不調の改善が期待できます。また、生活習慣を整えられる、というメリットもあります。

ここで紹介してきたオーソモレキュラー栄養療法を行っている医療機関では、患者の声に耳を傾けるとともに、定期的に血液検査を行うことによって栄養不足がきちんと改善できているのかも把握していきます。

もし天気によって体調が左右される、薬を飲んでいてもなかなか「気象病」の症状が良くならない場合には、オーソモレキュラー栄養療法に対応している医療機関に相談してみるのもひとつの方法であるといえるのではないでしょうか。