公開日: |更新日:
更年期障害やPMS(月経前症候群)など、女性の生理にまつわる不調は個人差が大きく、一般的な標準医療を受けても原因がわからなかったり、症状の改善が見られないということもあります。更年期障害やPMSなどの症状の、予防や改善が期待できるオーソモレキュラーについて紹介しています。
更年期障害やPMS、生理痛など、女性の生理やホルモンバランスの乱れに関係しているといわれている症状はいろいろあります。一般的に、女性は50歳前後で閉経を迎えるといわれますが、この閉経前5年間と閉経後5年間を合わせた10年間を更年期といい、この時期にあらわれるさまざまな症状を更年期症状、その中でも症状が重く、日常生活に影響を及ぼすものを更年期障害といいます。更年期障害の原因は、女性ホルモンが大きく揺らぎながら低下していくことに加え、加齢、性格、人間関係におけるストレスなどが複合的に関わっているとされています。
PMSは、生理前に3~10日ほど続く精神的・身体的症状のことで、原因ははっきりわからないものの、女性ホルモンの変動が関係しているといわれています。
更年期障害の主な原因は、女性ホルモンであるエストロゲンの減少や欠乏です。エストロゲンは、女性らしさに関わっているホルモンで、女性らしい体型をつくり、生殖器官を発達させる働きを持っています。一方、エストロゲンは年齢とともに減少し、更年期障害の原因になる場合があります。
ただし、エストロゲンのみが更年期障害を引き起こすわけではありません。他にも仕事や家庭環境など社会的要因や、性格に由来する心理的な影響も更年期障害の原因となります。さまざまな要因が複雑に絡み合っている場合もあるため、各種症状が出た時は医療機関で検査を受け、適切な治療を行うことも大切です。
更年期障害は問診による検査が可能なほか、血液検査で判断することもできます。血液検査では、エストロゲンなど女性ホルモンの値や、肝機能・甲状腺機能などの状態をチェックします。場合によっては尿検査や乳房検査、子宮超音波検査なども行います。こうした複数の検査を組み合わせることで、更年期障害かどうかを判断します。
更年期障害の症状は人それぞれですが、以下のような精神症状が現れる場合があります。
更年期障害は、気分にムラがあったり、不安定になったりすることも珍しくありません。症状が出た時は無理をせず、安静に努めましょう。
一方、身体には次のような症状が現れます。
頭痛やめまいのほか、動悸や胸の痛み・不快感を覚える方もいます。また、肩こりなどの痛みや、手足の冷えも代表的な症状です。
更年期障害は、血管や運動神経系にも影響し、以下の症状を引き起こす場合があります。
更年期障害になると、身体がほてったり、発汗したりする方もいます。また、手足のしびれを引き起こす場合もあります。
更年期障害の症状は、人によって異なります。体の不調を感じた時は、医療機関で検査を受けてみましょう。
ホルモン補充療法(HRT)は、エストロゲンを投与する治療方法です。エストロゲンは、更年期障害の主な原因の一つで、加齢によって減少していきます。そのため、HRTによって不足したエストロゲンを補充し、更年期障害の治療をする場合もあります。
HRTは、ほてりや発汗などの症状に適していると言われています。使用する薬は、主に飲み薬、塗り薬、貼り薬の3つですが、投与方法・期間は人それぞれ異なります。
漢方を使って更年期障害を治療する場合もあります。漢方は複数の生薬を組み合わせ、さまざまな病気・症状の治療に用いられています。女性の更年期障害の治療では、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)や、加味逍遥散(かみしょうようさん)を始め、多種多様な漢方が使われます。医療機関などでは、現在の症状に合わせて漢方薬を処方しています。
向精神薬も更年期障害の治療に取り入れられています。更年期障害は、イライラや不安感、気分の落ち込みなど、精神的な症状が出ることも珍しくありません。このような精神的症状に対し、向精神薬が用いられています。
用いられる向精神薬は、抗うつ薬や催眠鎮静薬などさまざまです。精神的症状でお悩みの方は、医療機関で処方の相談をしてみるとよいでしょう。
オーソモレキュラー療法では、まず、詳細な血液検査を実施します。60~70の項目の血液検査によって得られたデータを詳しく栄養解析し、顕著な異常や隠れた異常を見つけ、病態との関係性を探っていきます。
例えば、腎機能を調べる尿素窒素やクレアチニンの数値において、従来の血液検査では異常なしと診断されていても、オーソモレキュラー療法における血液検査によって、アミノ酸が欠乏しているということが判明する場合もあります。
オーソモレキュラー療法では、医師によって医療用のサプリメントが処方されます。医療用サプリメントは、吸収率や成分同士の反応など、栄養素の配合を考え抜き、徹底的にこだわった原材料を使用。さらに、国内のGMP認定工場で製造されるなど、厳格な決まりに基づいて生産されています。
品質を確認するために、成分検査や重金属検査、微生物検査、物性検査など、さまざまな検査が行われています。
イソフラボンは、主に大豆の胚芽部分に多く含まれているポリフェノールの一種です。女性ホルモン(エストロゲン)とよく似た働きがあるといわれています。ホルモンバランスの乱れる40代以降、積極的に摂取したい栄養素のひとつです。
亜鉛は、不足しがちなミネラルの一種で、体内の酵素と深く関係しています。亜鉛が不足すると、いろいろな不定愁訴の原因にもなるといわれ、体内のさまざまな酵素を正常に働かせるために欠かせないミネラルです。
栄養素の鉄にはヘム鉄と非ヘム鉄があり、このうち、肉や魚に含まれ、吸収率が高いものがヘム鉄です。とくに女性は、生理で多くの鉄が失われてしまうので、積極的に摂取することが必要といわれています。鉄分が不足すると、イライラ感が増すといわれています。
オーソモレキュラーを行っているクリニックには、それぞれ独自のカラーがあります。東京でオーソモレキュラーの治療を受けたいと考えている人に、ニーズ別におすすめのクリニックをピックアップして紹介します。(2021年1月調査時点)
見えない不調まで探る診断と
納得して続けられる医療を提供
22,000円
(診断料・処方料、生活指導や食事指導も含む。血液検査、サプリメント代別途必要)
定期的検査で効果を追跡。
精神的症状の改善を目指す
28,600円
(診察料・栄養解析セット含む。栄養解析セットには、血液検査と栄養解析レポート、各種栄養医療サポート資料つき)
豊富な血液検査項目。
詳細な検査で健康美をサポート
28,600円
(ベーシック・胃粘膜・耐糖能・甲状腺・ホモシステイン尿検査を含む)
※【選定基準】「オーソモレキュラー 東京 クリニック」でGoogle検索した東京都内の上位15院のうち、検査を前提としない診療を行っているえなのさとクリニック、日本初の栄養療法(オーソモレキュラー療法)専門のみぞぐちクリニック、美容系のメニューが最も豊富なゆかスキンクリニックを選定しています。(2021年1月時点、編集部調べ)
※費用は2021年9月の情報です