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生理不順(月経不順)にはさまざまな原因があります。症状によっては日常生活に支障をきたす場合もあり、ぜひとも改善したいもの。ここでは生理不順の種類や生理不順を改善する方法などを紹介します。
女性の生理(月経)の周期には個人差がありますが、25日〜38日くらいが一般的です。この周期は、月経期・卵胞期・黄体期に分かれます。月経期とは、生理開始から終了までの3日〜7日間のこと。卵胞期は生理後から排卵までで、卵胞ホルモン「エストロゲン」の分泌が活発になります。黄体期は排卵から生理開始までで、黄体ホルモン「プロゲステロン」の分泌が活発な期間です。
この生理周期(月経周期)が1週間以上ずれることを「生理不順(月経不順)」といいます。月経期が1週間以上続いたり、生理のくる日が前後に1週間以上ずれたりといった症状です。
どうして生理不順(月経不順)が起きるのでしょうか。
生理不順には、主につぎの5つの原因が考えられます。
生理前が始まる前の期間には、卵巣の中で卵胞が育てられ、卵胞の中では卵子が育てられます。卵巣は女性ホルモンを分泌させる場所です。卵子が育っていないということは女性ホルモンが分泌していないことを意味し、生理がこないことになります。
子宮内膜が厚くなると卵子を受け入れる体制が整うので、卵巣から卵子が排出されます。この「排卵」が起こらないと、生理がこなかったり頻度が低くなったりするのです。排卵しない主な原因には「多嚢胞性卵巣症候群」が挙げられます。
女性ホルモンの分泌は、脳の視床下部・脳下垂体・卵巣が連携して行っています。視床下部はストレス反応の中枢です。無理なダイエットをしたりストレスがかかったりすると、視床下部の働きが乱れ、生理不順になることがあります。
女性ホルモンの分泌は、甲状腺ホルモンからも影響を受けます。そのため、甲状腺ホルモンが過剰につくられるバセドウ病や分泌が減る橋本病などの甲状腺機能の異常が、生理不順をもたらすことがあるのです。
プロラクチンとは、母乳をつくるホルモンのこと。授乳中に排卵を止めて妊娠させなくする機能があります。しかし、出産直後でもないのにプロラクチンが多く分泌されることがあるのです。この「高プロラクチン血症」が生理不順の原因となります。
生理不順(月経不順)は、「生理周期(月経周期)が1週間以上ずれることと説明しましたが、もう少し詳しく種類をみていきましょう。
症状で大まかに分けると、生理不順にはつぎの4種類が挙げられます。
稀発月経とは、生理周期が39日よりも長い症状です。だんだん周期が長くなることもあれば、突然次の生理がくる期間が長くなることもあります。排卵が起きていれば妊娠することは可能です。しかし、稀発月経には無排卵がともなっていることもあります。
頻発月経は稀発月経の逆で、生理周期が24日よりも短い状態です。
稀発月経も頻発月経も、視床下部や脳下垂体、卵巣、甲状腺の機能などに問題が生じている可能性があります。
過長月経とは、月経期が長く、8日以上出血が続く症状です。月経のような出血はあるのに排卵していない可能性や、子宮筋腫や子宮腺筋症などの病気を発症している可能性があります。
一方、過短月経は、月経期が短くて2日以内に終わってしまうことです。女性ホルモンの分泌量が少なくて子宮内膜が厚くならないことが原因として考えられます。
生理不順は身体からのSOSのサインとも言えるので、放っておくことは得策ではありません。
生理不順になったときには、まず基礎体温を測って記録してみることがオススメです。基礎体温を測るための体温計は、薬局やドラッグストアなどで購入できます。
生理開始から排卵までの月経期と卵胞期は、体温は低めです。排卵から生理開始までの黄体期には体温が高くなります。このように体温が変化していれば排卵が起きていることが分かります。
病院では採血してホルモンの数値を確認したり、超音波検査をして卵巣と子宮内膜の状態をチェックしたりなど、生理不順の原因を調べます。超音波検査は、子宮筋腫やポリープなどの病気と区別するためにも有効です。生理を起こす薬を投与して、女性ホルモン分泌の状態について調べることもあります。
子宮や卵巣など婦人科系のトラブルには、不正出血が起こるものもあります。生理不順だと勘違いし放置すると、病状が悪化する可能性もあるため早めの検査を受けましょう。用心するに越したことはありません。
病院で治療を受ける以外にも、生理周期を整えるために自分で体質を改善することも大切です。
体質改善のためにできることには、つぎのようなことがあります。
生活習慣の乱れは、女性ホルモンのバランスが崩れる原因となります。規則正しい生活をしたり、適度な運動を行ったりして生活習慣を改善してみましょう。
ストレスをためないことも体質改善のためには重要です。仕事の仕方を見直したり、趣味を持ったりと、ストレスの原因を取り除く方法やストレスを解消する手段を知っておきましょう。
身体の冷えが、卵巣機能の低下につながるかもしれません。体温を上げるには、良質な睡眠をとる、定期的な運動や半身浴、身体を温める食べ物を食べる、腹巻きやレッグウォーマーをつけるといった方法があります。
体質改善にはバランスの取れた食事も大切です。肉や魚などの動物性タンパク質や大豆などの植物性タンパク質、野菜、海藻類、きのこ類、イモ類、ゴマ・ナッツ類などをまんべんなく食事に取り入れるようにしましょう。
薬を使った治療も大切ですが、自分でも意識して体質改善に取り組むことをオススメします。
体質改善には、栄養をしっかりとることが大切。栄養を補給する「オーソモレキュラー(分子整合栄養医学)」で、身体の調子を整えることから始めてみてはいかがでしょうか。
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