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不眠症対策にオーソモレキュラーが期待できます。不眠症とは睡眠に障害が出る状態で、倦怠感や意欲の低下などさまざまな症状を引き起こす厄介者です。複数の対策を試しても改善されない方に、不眠症とオーソモレキュラーについて解説します。
不眠症は睡眠に関する問題で不調が現れる病気です。主な睡眠障害は、入眠障害、中途覚醒、早朝覚醒、熟眠障害が1ヶ月以上続いた結果、日中、倦怠感や意欲や集中力、食欲が低下する症状です。
多くの方はなかなか寝付けない経験があります。不安なことがある、試験や体育会や文化祭などのイベント前日、旅行先で疲れているのに眠れないケースです。通常、不安が解決したり、イベントも過ぎたりすれば問題なく再び眠れます。睡眠障害は違うのです。
1ヶ月以上なにかしらの睡眠障害が続き、結果、日中に自覚できるほど精神的、身体的な不調があって生活に支障があるようなら不眠症の可能性が高くなります。
不眠症の原因は複数あり、それぞれ対処法も異なるのです。周囲に「なかなか眠れない」「睡眠不足」といって毎日辛そうな方はいないでしょうか。60歳以上の方は約3人にひとりが睡眠問題で悩んでいるという調査もあります。中には睡眠薬を服用してしのいでいる方もいるのです。
不眠症のタイプ別に種類をご紹介します。各タイプで特徴が違うため、お悩みの方は自分になにが当てはまるかチェックしてみてください。
床に入って30分~1時間以上なかなか眠りにつけません。不眠症の中でもとくに多く、不安や緊張があると起きやすいと考えられています。
一旦眠っても途中で目が覚めてから寝付けません。成人で多く中高年や高齢者によく見られるといわれています。
起きる予定より2時間以上早めに目が覚めます。高齢者によく見られますが、うつ病の方にも多い状態です。
十分な時間、眠っているのに熟睡した感じがない状態です。睡眠時無呼吸症候群、周期性四肢運動障害など病気が関連する場合もあります。
不眠症の原因はひとつではないと考えられています。
上記は不眠の主な原因として考えられます。ストレスと緊張は睡眠を邪魔するものです。病気による苦しさや咳、痛みやかゆみが原因になります。心の病気も不眠が起きやすいといわれているのです。薬やコーヒーやたばこのように覚醒作用があるもの、生活リズムの乱れも原因となります。騒音や光のような環境も影響して不眠が起きるのです。
不眠症の検査・審査方法は、米国精神医学会のDSM-5が採用されています。問診では心身疾患が関連していないか調べる方法です。睡眠診断では、睡眠ポリグラフィー検査は、対象者に装置をつけて眠ってもらい、脳波や呼吸運動、心電図や筋電図や眼球運動、睡眠の深さやいびきや無呼吸の状態をチェックするのです。直腸体温計により体温変化を測定する方法もあります。
最初は生活習慣や環境改善です。生活リズムが乱れている、環境が睡眠に適していない場合に有効です。改善しないなら、薬物療法です。脳の活動を鎮める薬や、睡眠と覚醒リズムを整える、脳に起きている異常な覚醒状態を抑制させる薬を、睡眠障害のタイプに合わせて処方します。
多くの睡眠薬は副作用も少なく眠りも自然です。医師の指導を守り安全で適切な方法で服用するのが鉄則ですが、あくまで短期間の使用に限られており、長期服用は危険が伴うのは無視できません。また、睡眠への考え方や生活習慣を修正する認知療法や、不眠にとらわれないために森田療法が採用される場合もあります。
不眠は自力で解消できる方法がいくつかあります。睡眠障害が起きはじめたばかりの方はぜひお試しください。
ストレスが溜まっていると感じたら、解消が1番です。楽しい、気分がすっきりするような解消方法を事前に見つけておきましょう。音楽でも読書でもスポーツでも旅行でもかまいません。「ストレス解消ができる」というものを見つけておきます。
人間には体内時計が備わっています。夜更かし、昼寝ばかりという生活は体内時計が乱れる大きな原因です。休日も平日を同じ時間に眠れるほうがいいでしょう。同じ時間に起きて眠る習慣化が体内時計を乱さない1番の対策です。
体内時計を乱さないことは大事ですが、こだわり過ぎるのもよくないです。ある程度ゆとりを持ちましょう。「8時間は絶対に眠らないとダメ」という目標は守れないとストレスになります。眠れないときは起きてかまいません。日中眠くなったら、午後3時までに30分ほど昼寝するだけでも有効です。
体内時計をリセットしたいなら太陽光を浴びてみてください。浴びてから14時間過ぎるころに眠くなります。早朝に光を浴びると、自然と夜に眠くなるのです。逆に夜に照明のような強い光を浴びないようにしましょう。体内時計が遅れるからです。
軽い運動で眠気が生じます。午後に軽く運動すると肉体的に疲れるからです。ただし、激しい運動は控えたほうがいいでしょう。強い刺激になりすぎて眠れなくなります。短時間に激しい運動ではなく、ウォーキングやサイクリングといった長時間継続してできる有酸素運動がおすすめです。
寝酒は酔うために眠りやすいですがよくありません。飲酒は深い睡眠を邪魔するからです。とくに早朝覚醒になっているようなら注意しましょう。眠っているのに、日中、すぐに眠たくなるなら毎晩、寝酒といって深酒になっていないか注意が必要です。
寝室を快適な環境に整えることも大切です。ベッドや布団や枕や照明まで自分が気持ちよく眠る物を選びます。20度前後の室内温度、湿度40~70%を保つのがポイントです。当然、散らかった状態、ほこりっぽい、臭いがあると睡眠を妨げる可能性があるため、掃除をして清潔な状態を保ちます。
活発に動いているときは交感神経が優位です。逆に眠りたいなら副交感神経を優位にしなければなりません。意図的にリラックスできる状況を作ります。温めのお風呂にゆっくり浸かる、半身浴、落ち着いた音楽や読書をしてリラックスしてください。
オーソモレキュラー療法はストレス対策として期待できます。ストレスがかかると体はタンパク質からストレスホルモンを合成させるのです。タンパク質を合成するには、ビタミン類やミネラルが使われます。ビタミンやミネラルが少ないとストレスホルモンの材料も少なくなります。
タンパク質を原料とするホルモンには他にもドーパミンやセロトニン、ノルアドレナリンなどもあります。うつや不安に関連する物質であり、脳内の神経伝達物質として精神を安定させる働きがあるとされています。ドーパミンは喜びや快楽、アドレナリンは恐怖や驚きの情報をコントロールしています。
しかし、セロトニンが少なくなるとコントロールが不安定な状態になり、不安やうつなどの精神症状を引き起こすと考えられているのです。そのため、材料となるタンパク質は良質なものを摂取したほうがいいでしょう。
酵素もタンパク質を原料としています。酵素が作用するには、ビタミンやミネラルが必要です。食事だけで必要量接種するのはむずかしいため、サプリメントでカバーします。
オーソモレキュラー療法は適切な食事、運動、生化学反応に即しており、栄養の観点からストレス対策を実施することが可能です。栄養状態を改善させることで、情緒の安定化や不安、抑うつ、さらに不眠改善につながることが期待できます。
不眠は規則正しい生活リズム、ストレス解消など自力で改善できるケースもあります。年齢を重ねて、睡眠障害が出たとしても、対策をすればある程度改善が期待できるのです。ただ、自力で改善しようにもむずかしい方もいるでしょう。
ストレス解消をするために食事から改善するというのも、ひとりで行うのは困難です。その場合、オーソモレキュラー療法を実践しているクリニックに相談してみてください。ストレス解消を栄養の観点から治療を目指すこともできるでしょう。
厚生労働省_e-ヘルスネット_不眠症 (https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-02-001.html)
みゆきクリニック_オーソモレキュラー療法 (https://mental.or.jp/オーソモレキュラー療法-ストレスラボ)
オーソモレキュラーを行っているクリニックには、それぞれ独自のカラーがあります。東京でオーソモレキュラーの治療を受けたいと考えている人に、ニーズ別におすすめのクリニックをピックアップして紹介します。(2021年1月調査時点)
見えない不調まで探る診断と
納得して続けられる医療を提供
22,000円
(診断料・処方料、生活指導や食事指導も含む。血液検査、サプリメント代別途必要)
定期的検査で効果を追跡。
精神的症状の改善を目指す
28,600円
(診察料・栄養解析セット含む。栄養解析セットには、血液検査と栄養解析レポート、各種栄養医療サポート資料つき)
豊富な血液検査項目。
詳細な検査で健康美をサポート
28,600円
(ベーシック・胃粘膜・耐糖能・甲状腺・ホモシステイン尿検査を含む)
※【選定基準】「オーソモレキュラー 東京 クリニック」でGoogle検索した東京都内の上位15院のうち、検査を前提としない診療を行っているえなのさとクリニック、日本初の栄養療法(オーソモレキュラー療法)専門のみぞぐちクリニック、美容系のメニューが最も豊富なゆかスキンクリニックを選定しています。(2021年1月時点、編集部調べ)
※費用は2021年9月の情報です